空き家の活用事例10選

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今や空き家の増加は、都市部・地方を問わず深刻な社会問題になっています。

空き家対策特別措置法が施行され、所有者の管理義務が明確になるとともに、管理を怠った場合、自治体によって行政指導が行われるようになりました。

しかし何よりも重要なのは、空き家そのものを有効に活用することです。

空き家が増えている理由や問題点から、空き家の活用方法とポイントを解説し、空き家を活用した10の成功事例を紹介していますので、空き家の対策に困っている人は、ぜひ参考にしてください。

空き家の定義

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「空き家」とは、「居住その他の使用がされていないことが常態である建築物」のことです。

具体的には、1年間を通して人の出入りの有無、水道・電気・ガスの使用状況などから総合的に見て判断します。

従来は、たとえ空き家であったとしても所有者の許可なく立ち入ることは、住居不法侵入に該当するためできませんでしたが、このたびの法整備により、管理不全な空き家であれば、自治体が敷地内に立ち入り、調査できりようになりました。

所有者が不明の場合、確認するために戸籍や住民票、固定資産税台帳を閲覧できるほか、電気や水道の使用状況も請求できるようになり、格段に所有者の情報を取得しやすくなりました。

 

空き家対策特別措置法

2014年5月26日「空家等対策の推進に関する特別措置法(通称:空き家対策特別措置法)」が施行されました。

この法律により「空き家」が定義され、空き家の所有者には、周囲の生活環境に悪影響を及ぼさないように空き家を適正に管理する責務があることが明記されました。

建物が老朽化して倒壊のおそれがある場合、庭の植木が成長して道路の通行を妨げている場合、放置されたゴミにより悪臭や害獣が発生している場合などは、所有者は直ちにその状況を改善しなければなりません。

 

空き家の状態で次の事項に該当する場合は、「特定空き家」に指定されます。

・そのまま放置すると倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態。

・著しく衛生上有害となるおそれのある状態。

・適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態。

・その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態。

特定空き家に指定されると、自治体の判断により空き家を適正に管理しない所有者に対して、助言、指導、勧告などの行政指導、さらに勧告にしても状況が改善されなかったときは、命令を出すことができるのです。

 

そして特定空き家に指定され、自治体から改善の勧告を受けると、土地にかかる固定資産税の優遇措置が適用されなくなります。

通常、住宅のある土地は、更地と比べると、固定資産税が優遇されています。

・住宅用地で1戸につき200m²以下の土地(小規模住宅用地):課税標準額×1/6

・住宅用地で1戸につき200m²を超える土地(一般住宅用地):課税標準額×1/3

この優遇措置が、特定空き家として改善の勧告を受けた場合、たとえ住宅があったとしても受けられなくなるのです。

つまり200m²以下の土地であれば、課税額が6倍になってしまうのです。ただし勧告を受けた不適切な箇所を改善すれば、特定空き家の指定が解除されます。

 

空き家ビジネスの現状

空き家が増えている理由

総務省から発表された「平成25年住宅・土地統計調査(速報)」によると、2013年の全国の総住宅数は6,063万戸、うち空き家数は過去最高の820万戸、空き家率(総住宅数に占める空き家の割合)は13.5%です。別荘などの普段利用されていない住宅を除外した場合でも、空き家率は12.8%にも達し、日本の住宅うちおおよそ8軒に1軒が空き家ということになります。

なぜこんなに空き家が多くなってしまったのでしょうか。

最も大きな理由は、人口減少と高齢化です。人口減少が著しい地方では、過疎化が進み、家があっても住む人がいない状態になり、人口の流出に伴い年々空き家が増えていきます。人口減少が少ない都市部でも、高齢化により家主が老人ホームに転居したり、亡くなったりして家がそのまま放置されて空き家になってしまうことが頻繁に起こっています。

もう1つの大きな理由は、空き家を解体するのにも、それなりの費用がかかることです。そして更地にすると、土地にかかる固定資産税の優遇措置が適用されなくなりますので、売却予定がない限り空き家を解体することを躊躇する所有者が多いようです。

 

空き家の問題点

空き家を放置すると、衛生面や保安面で周囲に悪影響を及ぼします。

まず老朽化による倒壊の危険性です。特に地震や大雪、台風などの自然災害に見舞われると、あっけなく崩壊することもあり、近隣に被害を及ぼすことが想定されます。

庭の植木や草花が成長しすぎて道路の通行を妨げたり、ゴミなどが放置されたままの状態が悪臭や害獣を発生させることもあり、何よりも周辺の景観が悪くなります。

人が住んでいないので、放火されたり、不審者などが不法侵入して犯罪の温床になるおそれもあります。

いずれにしても、空き家の放置は、近隣住民に深刻な被害をもたらすリスクが高くなるのです。

 

政府・地方自治体の空き家対策

空き家の増加は、今や都市部・地方を問わず深刻な社会問題として、政府と地方自治体が積極的に取り組まなければならない課題になっています。

(1)空き家バンクの設置

「空き家バンク」とは、自治体が空き家の所有者から物件情報を集め、ホームページで情報を提供して、所有者と利用希望者とのマッチングを図ろうとする事業です。今では、市町村の半数以上、都道府県の4分の1以上が開設しています。

しかしホームページで情報を提供するだけでは、買い手や借り手はなかなか見つかりません。特に地方では、移住者を惹き付ける何らかの魅力がないと、移住までしてくれないため、様々なインセンティブを設けている自治体があります。お試し暮らし助成金、改修費や家賃の補助、子育て世代を対象に出産祝金や一定年齢に達するまで子供の医療を無料にするなどです。

 

(2)宿泊施設としての活用

外国人旅行者の増加によるホテルなどの宿泊施設の不足を解消するために、空き家を宿泊施設として活用する動きもあります。国家戦略特区として指定された東京圏や大阪圏などの一部のエリアでは、旅館業法の規制が緩和され、空き家を宿泊施設として観光客に提供することができるようになりました。

 

(3)空き家の公的活用

最近、空き家を公共施設として活用している自治体が多く見られます。空き家を自治体が取得もしくは借り受け、地域住民のコミュニティ・スペースとして様々な用途やイベントに利用されています。

不足する公営住宅を補うために、空き家に公営住宅の入居資格者が住む場合に家賃補助を行う制度を導入している自治体もあります。

 

空き家活用に補助金を出す地方自治体も

最近、空き家の活用に対して補助金を出す地方自治体も多くなりました。

東京都と文京区の例を見てみましょう。

(1)東京都の民間住宅活用モデル事業

国の「民間住宅活用型住宅セーフティネット整備推進事業」の補助を受ける国補助併用型と都独自補助型の2つがあります。独自型は、空き家を多世代同居・子育て世代向け用、セルフリノベーション(入居者が賃借している物件の改修を自ら行うこと)用として活用するものに対し、都が改修工事の一部を補助するものです。補助金の額は、対象費用の3分の1で、上限が100万円。

 

(2)文京区の空き家等対策事業

管理不全のため危険な状態になっている空き家について、所有者からの申請に基づき、区が危険度を調査し、空き家の除去後の跡地が行政目的に利用可能である場合、200万円を上限に除去に要する費用を区が補助するものです。除去後の跡地については、区が所有者から無償で原則10年間借り受け、行政目的で使用します。

 

空き家ビジネス

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空き家の増加に伴い、最近は、空き家を活用するビジネスが盛んになっています。

(1)空き家管理代行サービス

空き家の所有者から依頼を受けて、有償で空き家の管理を行うものです。家屋の通気や通水、室内の清掃、庭木の手入れ、破損箇所がないかの点検など、所有者に代わって行います。不動産会社や警備会社が参入しています。

 

(2)空き家の買取・転売事業

空き家の中でも立地条件や状態の良いものを買い取り、リフォームした上で転売するビジネスです。中古住宅をリフォームして転売するビジネスは、都市部の中古マンションではよく行われていますが、それを戸建ての空き家にまで範囲を広げるもので、取り組む事業者が増えつつあります。

 

(3)空き家の賃貸・売買の仲介事業

空き家の物件情報を情報サイトで提供し、Iターン(都市部から地方に移住)やUターン(生まれ故郷に戻る)などの移住希望者を募り、条件の合った物件が見つかると、所有者との売買や賃貸を仲介するビジネスです。

 

空き家の活用方法

居住用賃貸にする

空き家の活用方法として最も簡単にできるのは、賃貸物件として貸し出すことで、家主となって入居者から家賃収入を得ることができます。

住宅として貸し出す際に注意しなければならないことは、賃貸借契約には、「普通借家契約」と「定期借家契約」の2種類があることです。

普通借家契約は、契約期間(通常は2年)が満了すると、更新によって延長される契約で、賃借人から退去の申し出がない限り、原則として契約が更新されます。したがって家主が更新を拒絶しようとしても、正当な理由がない限り認められませんので、将来自ら使う予定がある場合は、適した契約ではありません。

これに対して、定期借家契約は、契約時に定められた期間の経過によって契約が満了するものです。この契約では、更新という概念がなく、契約満了時に賃借人は退去するか、もしくは再契約を締結して住み続けるか、どちらかになります。賃借人にとって不利な契約内容ですから、家賃は、普通借家契約に比べると安く設定されているのが一般的です。

 

1軒の住宅を貸し出す場合、1人(または1家族)に貸すのが一般的ですが、シェアハウスとして複数人に貸し出すこともできます。つまり部屋ごとに複数の入居者に貸し、リビングやキッチン、バス・トイレなどは共用部分として入居者全員が使用できるようにするのです。

シェアハウスのメリットは、1人でも入居すると家賃収入が見込め、全部屋が埋まると1軒で貸すよりも多い家賃収入が見込めることです。デメリットしては、複数の見ず知らずの人たちが同居する生活環境では、トラブルが絶えないことです。

 

事業用賃貸にする

空き家を住宅としてではなく、店舗や介護施設などの事業用物件として貸し出すこともできます。使用用途は、借りる事業者によって様々ですが、家賃収入を得られることは、住宅として貸し出す場合と同じです。

事業用の場合、立地条件がとても重要な要素になりますので、条件が良くない場合は、貸したくても借り手が見つからないこともあります。そして店舗用として貸し出す場合、内装などのリフォームが自由にできることが条件になりますので、一度店舗として貸し出してしまえば、元には戻らないことを覚悟しなければなりません。

 

売却する

空き家そのものの活用という視点からは外れますが、売却することも選択肢の1つです。

最大のメリットは、空き家を管理する手間がなくなり、税金等を支払う必要もなくなることです。しかも売却によってまとまった現金を得られるわけですから、これほど好都合なことはありません。

しかし売却できる空き家物件は、立地条件や家屋の状態が良いものに限られ、そうでない場合は、売りたくても買い手が見つからず、売ることができません。

まずは地元の不動産会社など通して、売却が可能であるかを調査することをお勧めします。

 

解体して土地を活用する

古くなった空き家を解体し、更地にしてから活用する方法です。建物があれば、使用用途は限られますが、更地にすることにより、コインパーキングや月極駐車場、トランクルームなど、幅広く活用できて選択肢が広がります。

解体することで空き家を管理する手間から解放され、更地の活用により収益を得ることができます。

デメリットは、解体には費用がかかり、更地にすることで固定資産税の優遇措置を受けられなくなることです。

 

事業に活用する

空き家を賃貸や売却するのではなく、自ら空き家を使った事業を展開することも活用方法の1つです。

最もポピュラーな活用方法としては、宿泊施設として利用することが挙げられます。

民家に旅行者などを宿泊させることを「民泊」と呼ばれていますが、有償で宿泊させる場合は、旅館業法に定める防災や衛生上の一定の基準をクリアした上で、都道府県知事の許可を受けないと、営業ができません。通常の民家のままでは許可を受けることが難しく、改修工事が必要になり、少なからず費用がかかります。

なお、国家戦略特区に指定された東京圏や大阪圏などの一部のエリアでは、旅館業法の規制が緩和され、空き家を観光客に提供することができるようになりました。

宿泊施設を紹介する世界的なサイトとしてAirbnb(エアビーアンドビー)が有名ですが、東京都内で約1,000の物件が登録されているようです。

 

空き家の活用成功事例

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会員制の民宿

(1)里美古民家の宿「荒蒔邸」

(http://www.yuu-group.co.jp/kominka/index.html)

NPO法人遊楽 / 茨城県常陸太田市(旧里美村)

築150年の古民家を改修した里美古民家の宿「荒蒔邸」は、会員制の農家民宿として空き家を活用した事例。家屋や敷地にはできるだけ手を加えないで、伝統的な雰囲気を残したまま整備されています。昔ながらの囲炉裏端やかまどが残されていますが、その横にカウンターバーやテーブルを備え付けて使い勝手を良くしています。1日1組限定の貸切り制をとっているため、気兼ねなく家族や仲間ともに、田舎暮らしを満喫でき、心身ともにリフレッシュできます。食事は事前の予約制ですが、炊飯器・冷蔵庫・鍋・食器などが完備されていますので、気軽に自炊することもできます。

 

(2)古民家の宿「集落丸山」

(http://www.maruyama-v.jp/)

NPO法人集落丸山 / 兵庫県篠山市

篠山市丸山地区の古民家などの歴史的建築物群を1つの宿泊施設として再生・活用している事例。国土交通省の「地域住宅モデル普及推進事業」の指定を受けた再生プロジェクトが発足し、3軒の空き家の古民家を改修し、生活体験用の滞在施設として整備したものです。当時の丸山地区は、12戸の民家のうち7戸が空き家になり、住民は5世帯19人、まさに限界集落になっていました。古民家の改修では、間取りを変更せずに、新建材などが使われた部分を取り除き、本来の日本家屋が持つ柱や梁、土間を活かした空間づくりを行っています。

 

コミュニティスペース

(3)吹田歴史文化まちづくりセンター「浜屋敷」

(http://hamayashiki.com/)

吹田歴史文化まちづくり協会 / 大阪府吹田市

吹田市が江戸時代吹田村の旧庄屋屋敷の寄贈を受けたのを機に、歴史と文化のまちづくりの活動や交流の場として活用するため、古民家を再生して公共施設として利用している事例。「浜屋敷」という名称は、神崎河畔にある高浜町、南高浜町の「浜」に「お屋敷」を重ねたもので、公募により名付けられました。屋敷内を自由に見学でき、吹田発展資料室では、地域の歴史をパネルや映像などで紹介しています。季節行事や伝統芸能、昔の生活文化を親しめる事業などのイベントが企画され、歴史・文化活動を支援しています。

 

(4)シェア奥沢

(http://share-okusawa.jp/)

一般財団法人世田谷トラストまちづくり / 東京都世田谷区

東京の自由が丘駅より徒歩数分、閑静な住宅街に緑で囲まれた古民家が「シェア奥沢」。一般財団法人世田谷トラストまちづくりの「空き家等地域貢献活用事業」のモデルとして採用され、昭和初期に建てられた古民家を再生し、コミュニティスペースとして地域住民に提供されています。コワーキングスペース、シェアキッチン、トークイベント、音楽鑑賞会、子供が参加できるものづくりワークショップなど、様々な用途・イベントに活用されています。利用制限が多い公共施設にはない使い勝手の良さが好評です。

 

(5)伊勢河崎商人館

(http://www.isekawasaki.jp/)

NPO法人伊勢河崎まちづくり衆 / 三重県伊勢市

「伊勢河崎商人館」は、江戸時代に創業された酒問屋「小川商店」を再生し、歴史・文化の交流拠点として活用している施設。市民による保存活用の要請を受けて、伊勢市が土地を購入し、寄贈された建物の修復・整備を行いました。伊勢河崎は、江戸時代、町を流れる勢田川の水運業で問屋街に発展し、お伊勢参りの参拝客で賑わう「伊勢の台所」の役割を果たしたという商人の町。その往時の風情を残す貴重な文化遺産として保存されています。館内には、蔵7棟と町家2棟が修復され、常設展示として、当時の暮らしを支えた商業の道具や記録などが展示されています。

 

地方移住者の体験施設

(6)北海道B&B協会の空き家の紹介事業

(https://www.npo-homepage.go.jp/npoportal/detail/001000171)

NPO法人北海道B&B協会 / 北海道芦別市

「B&B」とは「Bed and Breakfast」の略で、英国が発祥とされる農家の主婦たちが現金収入を得るために旅行者に空いている部屋と朝食を提供する農家民宿のこと。北海道B&B協会では、この英国生まれの合理的なB&Bに日本古来の文化を組み合わせ、都市と農村の交流を目的とする日本流B&Bシステムを構築することを目指しています。都市からの移住希望者や2地域居住希望者に対して空き家を紹介し、居住希望者の条件だけではなく、受入側住民の意向についても充分に配慮したマッチングを実施し、これまでに15件以上が成約に至っています。

 

(7)ふるさと情報館

(http://www.furusato-net.co.jp/)

株式会社ラーバン / 東京都新宿区

「ふるさと情報館」は、日本最大級の田舎暮らし物件の情報サイト。日本全国の田舎暮らし物件、別荘、中古住宅、売地など、常時700件程度の物件情報を提供しています。物件情報はデータベース化され、登録された会員には、会報で情報が提供され、2地域居住から完全移住までをサポートしています。会員が希望する場合は、仲介業務まで行います。そしてすべての物件を現地で案内できる体制を整えているのは、とても心強いサービスです。

 

その他の活用方法

(8)尾道空き家再生プロジェクト

(http://www.onomichisaisei.com/index.php)

NPO法人尾道空き家再生プロジェクト / 広島県尾道市

瀬戸内海の穏やかな海と山々に囲まれた尾道での空き家再生プロジェクトが、空き家再生の先進事例として評価されています。高齢化と空洞化が進み、空き家の発生に歯止めがかからなくなった尾道では、まず傾斜地に建てられた昭和初期の通称「ガウディハウス」と呼ばれる建物を再生することから事業がスタートしました。ただ空き家を再生するのではなく、何かとかけ合わせてシナジー効果を生み出すことを主眼として、コミュニティ・建築・環境・観光・アートの5つの視点から空き家を再生しようと試みています。

 

(9)富山市岩瀬の地域再生

(http://www.m-pro.tv/2012/07/396.html)

岩瀬まちづくり株式会社 / 富山県富山市

かつては北前船交易で栄えた富山市北部の岩瀬地区。加賀百万石の米や材木などを江戸に運ぶ重要な港として位置付けられ、高度成長期までその役割を果たしていました。しかし今では、工場の撤退や縮小などで急激に人口が減少し、衰退の一途を辿っています。それを見かねた民間企業が、街のシンボルともいえる旧森家の土蔵が、国の重要無形文化財に指定されたのを契機に、古い商家や土蔵を取得し、自ら改修することで、街の景観を修復・保全し、地域を活性化させようとしたのです。これまでに土地61筆、建物12棟を取得して再生を図っています。

 

(10)八女町家再生応援団

(http://yame-machiya.net/npo)

NPO法人八女町家再生応援団 / 福岡県八女市

八女市では、高齢化により空洞化が進み、町家が空き家になる傾向が顕著になる中で、市民の有志が立ち上がり、貴重な文化遺産である八女福島地区の江戸後期から昭和初期に建築された町家建築を保存し、活用するために「八女町家再生応援団」が設立されました。応援団は、空き町家の解体を未然に防ぐために、家主の意向調査、希望する借り手とのマッチング、町家の価値を損なわない改修のサポートなどを行い、現在までに42軒以上の空き町屋を保全・活用しています。

 

空き家の活用方法はさまざま!早めに判断してお得に利用

空き家活用の成功事例を見てみても、空き家の問題を解決するには、行政の支援が不可欠といえます。

成功事例のほとんどが補助金や助成金など、行政から何らかの支援を受けています。かといって、行政に支援を申請しても、すぐに認められるとは限りません。

空き家対策特別措置法が施行され、所有者は、空き家を適正に管理する責務が負わされ、管理を怠った場合にペナルティーまで課せられます。悠長に行政の支援をただ待っているだけでは、何も解決しません。待っていても管理のための費用と固定資産税を負担し続けなければならないのです。

せっかく不動産を所有しているのですから、それを活用しないことはとても勿体ないことです。様々な角度から活用方法をアプローチしてみてはいかがでしょうか。

立地条件や家屋の状態が悪く、買い手や借り手が見つからない場合、地域貢献だと思って自治体等に無償で貸し出すのも、選択肢の1つのです。最初は無料で貸与したとしても、活動が定着するうちに賃料の交渉ができる余地も生じます。

空き家を放置したままにしておくと、家屋の損傷が進み、ますます価値が下がってしまいますので、躊躇うことなく、早めに活用を考えてみてはいかがでしょう。

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